コンビニ弁当

食品を扱うお店でバイトをすると余り物を貰えるという話があります。

コンビニレジのイメージ

バイトをすると飲食店ではオーダーミスで余った物を、パン屋では売れ残ったパンを、 惣菜屋ではタイムセールでも売れなかったおかずを、ケーキ屋ではクリスマスに 余ってしまったケーキを帰りに持ち帰ってもいい、ということを聞きます。 売れ残ってしまった食品をそのまま廃棄処分にしてはもったいないですし、 それならばアルバイトやパートをしている人に食べてもらうほうが喜んでもらえ、 せっかく調理した食べ物を粗末にすることを避けられるからです。 これと同じようにファミリーマート、サークルK、ミニストップ、デイリーヤマザキ、 セブンイレブン、ココストア、サンクス、ローソンといったコンビニでも、 賞味期限を過ぎて廃棄処分にするべきお弁当やサンドイッチ、オニギリや菓子パンを バイトの学生が持ち帰る、という噂を聞いたことがあります。 少しくらいなら賞味期限を過ぎても食べられそうですし、1人暮らしの学生は食費に お金を使うよりも遊ぶことにお金を使いたく、普段から充実した食生活とは無縁の 生活を送っています。 そんな学生がコンビニでバイトをして、さらに食べ物をゲットできるかもしれないと なるとそれはもう夢のような話です。 売れ残りの弁当がもらえるらしいからファミリーマートでバイトしよう、賞味期限の 迫ったサンドイッチがもらえるらしいからローソンでバイトしようと考える学生が 後を絶たないのもわかります。 お店としても捨てる予定のお弁当ですし、この噂が本当かもしれないと考えてしまう 学生は多くおり実際に貰っていた、という話を耳にした人もいるでしょう。 ですが本当にコンビニで廃棄処分する予定の食べ物をもらうことはできるのでしょうか。 ちょっと調べればわかることですが、コンビニ店長の考えはともかく本部の意向 としては禁止されているようです。 賞味期限が切れたお弁当・オニギリ・菓子パンなどは、お店が責任を持って廃棄処分 にするよう指導されているようで、苦学生のバイトの子がいつも空腹にしているから といって「これ持っていきな」とお土産代わりに古くなった菓子パンやサンドイッチを 渡すことはできないのです。 人情的には学生のお腹の足しになれば、と持ち帰らせてあげたくなるのもわかりますが、 なぜそういった行為は禁止されているのでしょうか。 おそらく昔ならたいして問題にもならなかったでしょうが、現代社会ではもし賞味期限 の切れた食品を食べて健康を害してしまった場合、たいへんな事件に発展しかねない、 という理由が大きいのでしょう。 優しさのつもりで持ち帰らせたとしても、それが原因で食中毒を起こしたとなれば お店としても責任を取らされてしまいます。 少しくらい賞味期限が過ぎていてもそれでお腹を壊すことはありませんが、まんがいち を考えるとコンビニチェーンを全国展開する大企業にもなれば軽々しく扱うことが 出来なくなってしまうのです。 あそこのコンビニでバイトしていた子がお弁当を食べて食中毒になった、なんて噂 が流れたらコンビニとしても大ダメージですし、もしその子に訴えられたら、などの 可能性まで考えると非情なようですが全て廃棄処分にしなければ、大問題に発展する 危険もあるのです。 サークルKでバイトしてるけど古くなったお弁当を貰った、セブンイレブンでバイト してるから食べ物には困らない、ファミリーマートの残り物のオニギリはいつも夜食用 にもらえる、といった噂はきっと今よりも厳しくなかった頃の話で、今の時代に コンビニで余り物を貰えるというのは基本的にはありえない話、仮にあったとしても ほんとうにこっそりと内緒で行われている行為でしかありませんので、そのことを 期待してコンビニバイトを始めようと考えているのであれば、その期待は残念ながら 打ち砕かれるでしょう。